ベストマン
社長 河野雅宏さん
最高級紳士服に誇りと敬意

2021年12月10日号


ロンナー1千点を半額販売

こうのまさひろ(63)

創業56年を誇る、高級紳士服ブランド「ロンナー」の専門店として地元経済界からも高評価を得てきた。ところが昨年、ロンナー㈱(大阪府)がコロナ禍を機に廃業。同社製品への敬意から約1千点の在庫品を引き受け、高品質のスーツやジャケット、スラックスを現品限り全て半額で販売する。

―ロンナーの特長とは

「ロンナーは自社工場での国内縫製を貫き、通常の倍の550工程を経て、熟練工の手で製作されてきました。やや肩が前に湾曲しやすい日本人の体型の特徴に合わせた、日本人が着やすい構造で縫製しています。生地を贅沢に使いながらも着心地は軽く、動きやすいのも特長です。スタイルも、40―50歳代に向けた、ワンタックの着やすい服ニュートラルクラシックと、20―30代に合う細身のシルエットブルーステッチノータックのものと2種類があり、後者はかつて人気ドラマ『半沢直樹』で、銀行員の主人公が着ていたことで話題になりました」

―着心地が良い理由は

「イタリアのゼニア社や国産の御幸毛織、日本毛織などの最高級の生地を、縫製前から丁寧に扱っており、内部も型崩れしにくく着心地の良い毛芯(ケジン)仕立てで仕上げています。袖を通していただけると、着心地のよさや縫製の緻密さなど、ご理解いただけると存じます」

―半額で販売されるのは

「これまでのご愛顧にお応えしたく1千点を請け負いました。サイズは各種あり、中心価格帯である8万円代のスーツが4万円代でご購入いただけます。実店舗での販売のほか、楽天のECサイト(https://www.rakuten.co.jp/bestman-suit/)でも購入できます。昨年来、ロンナーの廃業に伴って全国のロンナーを取り扱う専門店も廃業されたようです。そのため、当店の楽天ショップに全国からお客様がいらっしゃるようになりました」

―今後の展開を

「弊社はロンナーを主力に取り扱い、広島・岡山県内の皆様からご愛顧を賜っておりました。中には親子三代にわたってのご愛用者様もいらっしゃいます。1千点を売り切った後は、同じくゼニア社や御幸毛織の生地を使い、ロンナーと同等の毛芯仕立てのオーダーメードのスーツを展開して参ります」「ロンナーにつきましては在庫が無くなり次第終了となりますので、これを機会に大切な場での1着としてぜひご用命ください」。

▽㈱ベストマン=府中市中須町845―1、電0847・45・8178

▽河野雅宏=1958年8月、府中市生まれ。府中高校、東京国際大学(商学部)卒。学生の頃からデパートの紳士服売り場でのスーツ販売を経て、父が経営する㈱ベストマン に入社。2002年社長に就任。趣味は瀬戸内海・遊漁船での釣行。府中市鵜飼町在住。