両備信用組合
商工中金と相互協力体制を構築
経営支援やマッチングなど連携

2023年02月01日号

中小企業ヘのサポート高める

原田理事長(左)と新谷支店長(右)

両備信用組合(府中市元町462―10、原田雅文理事長、電0847・45・2228)は12月30日、㈱商工組合中央金庫福山支店(福山市光南町1―1―30、新谷紀明支店長、電084・922・6830)と、事業再生支援やシンジケートローン、ビジネスマッチングなどの業務について協力文書を締結した。情報共有や互いの長所を活かした相互連携によって、中小企業へのサポート力を高めていくのが狙い。

コロナ禍によって経営が悪化した企業を支援するため、実質無利子・無担保で融資する「ゼロゼロ融資」が2020年3月より行われてきたが(総額42兆円)、その返済が早くて今年5月から始まる。それに合わせ、経済産業省は1月10日、新たな借り換えを保証する制度を始め、資金繰り支援の継続を図っている。

そうした状況などを踏まえ、地域に根ざし「何でも気軽に相談できる信用組合」をキャッチフレーズにする同組合は、中小企業を支援するための政府系金融機関である商工中金と手を組み、「事業再生・経営改善支援に関する業務協力契約」「シンジケートローン業務における連携・協力に関する覚書」「ビジネスマッチング業務における連携・協力に関する覚書」を締結した。

これにより、両者での情報共有を密にし、事業再生・経営改善については、取引先の中小企業の経営改善計画または事業再生計画の策定支援▽中小企業活性化協議会をはじめとする事業再生・経営改善に必要な第三者機関との連携またはその紹介▽DDS・DESなど過剰債務の解消・再生を行う手法についての情報交換や協調対応▽経営改善計画を実行するために必要な資金ニーズにかかる協調融資や、本業支援に関する情報交換・協調支援を行う。

また、商工中金は、複数の金融機関から参加を募って融資するシンジケートローンの主幹事として多くの金融機関を繋ぐ窓口にもなっており、検討する顧客の紹介や、管理及び地域経済発展のための協調・情報交換などを行う。さらに、ビジネスマッチングについても情報交換や商談会の開催、相互の顧客紹介などを予定している。

原田理事長(60)の話「商工中金さんは全国組織で豊富な中小企業金融のノウハウや情報量をお持ちです。地元に根ざした信用組合である我々にとって、情報や商品が増えることはとてもありがたいこと。コロナ禍で大変な状況にあるお客様を支援するため、これからも質の高い金融サービスの提供に取り組んで参ります」。