南瓦工房
完全自立型のEVカー用駐車場
G7サミット関連企画展で展示
2023年06月01日号
設置場所選ばず非常用電源も
産業用太陽光発電システムの専門工事店の㈱南瓦工房(福山市神辺町川南1713─1、南憲治社長、電084・962・3938、https://minami-kawara.jp/)はこのほど、完全自立型オフグリッドシステムのPV(太陽光発電)カーポートe—Station(イーステーション)の販売を開始した。
G7広島サミットに合わせて5月18日—21日に「ひろしまゲートパーク」(旧広島市民球場跡地)で催された、〔一社〕日本自動車工業会の企画展の中国電力のブースに展示された=写真上中。7月からは同社敷地内に設置展示する。
カーポートの屋根に載せた太陽光パネルで発電した電気(直流)を用途に応じて直流(蓄電池)・交流(EVチャージャー)に分けて制御・供給するパワーコンディショナーと、蓄電池及び充電器を組み合わせたシステム=写真下。電力会社との電力系統から完全に独立しているので、野外であれば設置場所を選ばない。
基本仕様は、普通車4台が置ける広さ(屋根面積約55㎡)で発電量は405W(パネル27枚、10・935㎾)。パワコン(8㎾)に非常用コンセント8口(100V)、定置用蓄電池3台(10㎾h)、EV充電器2台(3㎾普通充電器)を備える。緊急時用の非常用電源も確保できる。
昼間に発電し、充電した電気を夜間に車へ充電するシステムだが、最も難しいパワコンの制御関係などは、自動車の制御技術・システムや次世代サービスの研究開発などを行う㈱AZAPA(名古屋市)からの技術提供を受けた。中国電力㈱が同システムで1年前から実証実験(「完全自立型EVシェアリングステーション」)を行っており、そのシステムのブラッシュアップ型を商品化した。
同イベントには、中国電力からの依頼で参加。プレスセンター近くの同会場に置かれた、全国でも珍しい完全自立型のカーポートにはマスコミ関係者をはじめ多くの注目が集まったという。今夏から本格販売を予定しており、価格は1200万円からを予定している。
南社長(47)の話「再生可能エネルギーを身近で生かそうと研究を重ね、機器類の進化もあってようやく満足いくものができました。次世代に誇れる環境を作りたいという当社の思いが形になりました。商用車などの活用プランなど、ぜひお気軽にご相談ください」。