パワーエックス
岡山郵便局が大型蓄電池を導入
Mega Power設置を来夏に予定

2023年12月10日号

事業所では岡山県下で初の導入

PowerX Mega Power

蓄電池製品の製造及び提供を軸に、自然エネルギーの普及を目指す㈱パワーエックス(東京都港区、伊藤正裕社長兼CEO、https://power-x.jp/)は11月15日、日本郵政㈱および日本郵便㈱とカーボンニュートラル社会の促進に向けた協業について合意書を締結。日本郵政グループ内で初めて、岡山郵便局(総社市)が大型蓄電池「PowerX Mega Power」を活用した電力最適化サービスを2024年8月以降に導入する。

導入予定の「Mega Power」(1基)は、幅2・5m×奥行6m×高さ3mのリン酸鉄リチウムイオンを使った大型蓄電池で、容量は2132kWh。玉野市の自社蓄電池組立工場「Power Base」=写真下=で製造する。この蓄電池を使って、岡山郵便局では通常電力と併用し、電力取引市場の変動と郵便局の電力需要の変動に合わせた最適なタイミングでの蓄電・放電を行う。また、日中の太陽光電力を蓄電池にためて夜に供給するオフサイトPPA(電力販売契約)による電力供給を組み合わせることで、年間約1千トンの温暖化効果ガス排出量の削減および電力コストの削減を目指す。

岡山県内では、新見市が夜間も稼働している公共施設の電力として、蓄電池と合わせた同社サービスの利用を始めているが、大型蓄電池の事業所への導入事例は県下初となる。今後、日本郵政グループは実際の導入効果を検証した上で、全国の拠点への大型蓄電池の設置を検討するという。

同社は、再生可能エネルギーの課題である「安定供給(需要と供給のマッチング)」の解決に向け、大型蓄電池の製造・販売、EVチャージステーションのサービス展開、電気運搬船の開発・製造および再生可能エネルギーなどの電力供給事業を展開している。

写真上は、Power Baseに設置された試験稼働中の Mega Power1号機。