備南地域の仲間たちを知ろう㊲
世羅町商工会青年部
藤井健輔さん

2024年05月20日号

畳の良さ伝え、営業活動積極化

藤井健輔さん(37)=写真=は元機械工で、結婚を機に2015年4月に入社。女婿だが、4代目を継承するため、現在常務として営業活動を積極的に行っている。「出来上がったばかりの青畳は清々しく、良いものを作っている自信があります。畳を身近に置いていただきたいし、広めていきたい」と意気込んでいる。

畳や畳小物の製造販売、白アリ駆除などを請負うもみの木畳店(広島県世羅町小世良380、藤井浩則社長、電0847・22・1426)は昭和26(1951)年5月、茣蓙(ござ)などの作り手だった先代から引き継いだ2代目・義雄さんが畳店として創業。やがて高度経済成長期に伴う建設ラッシュの波に乗って同35(60)年から畳を一貫生産するようになり、同48(73)年に法人化した。同63(88)年にコンピューターラインを導入し、大量生産出来るようになった。

近年は、建築様式の変化で和室が減ってきている。伝統的な畳だけでなく、ハウスメーカーの要望に応えた圧縮ボード・断熱材入りの高機能畳、和紙畳や琉球畳風インテリア感覚の洋間向け畳なども製造。ほかに、畳表を使ったマットやティッシュケースなど、畳小物も増やしている。また、畳の張替に伴い、床下のシロアリを点検・駆除するサービスも展開している。

「イグサ畳には、優れた吸放湿性、シックハウスの原因となる二酸化窒素やホルムアルデヒドを吸着する空気浄化、イグサの香りの鎮静効果で心身ともにリラックスできる作用、クッション性があるため転倒してもケガをしにくい、といった長所があります。日本の暮らしに1千年以上寄り添ってきた優秀な素材です」と紹介。青年部には入社と同時に入会し、広島県商工会青年部連合会備南地域協議会主張発表大会にも出場。現在は副部長として活動している。「事業後継者や創業者など、頑張っている同世代の人との異業種交流は刺激があって面白いです。いろいろなアイデアも頂けるし、勉強会も役立つことが多い。コロナ禍で中断していた『泥んこバレー』などのイベントも復活すると思うので、どんどん関わっていきたいです」と話していた。