太陽都市クリーナー
輝くテレワーク賞「特別奨励賞」
情報共有とツールの有効活用
2025年12月01日号
デジタルで業務を円滑に回す
一般・産業廃棄物収集や浄化槽管理などを営む㈱太陽都市クリーナー(=TTC、府中市中須町1515、森山直洋社長、電0847・45・5326)はこのほど、令和7(2025)年度「テレワーク推進企業等厚生労働大臣表彰(輝くテレワーク賞)」の「特別奨励賞」受賞した=写真上は11月19日に開かれた表彰式。
テレワークの活用によって、労働者のワーク・ライフ・バランス(WLB)の実現を図るとともに、他社の模範となる取組を行っている企業・団体に授与されるもので、今年度の表彰は「優秀賞」は1社、「特別奨励賞」は4社が選ばれている。
同社は2018年の西日本豪雨での水害危機を機に、BCP(事業継続計画)と働き方改革の必要性から業務のクラウド化を決意。20年のコロナ禍の時期に本格運用を開始した。制度・ツール・意識改革の三位一体を念頭に、業務内容を精査しつつ、小さく試して改善する〝トライアル〟型で進めていった。
テレワークの第一歩として、社員間の情報共有に「Chatwork」と「Google Workspace」を導入。勤怠や報告、請求処理のオンライン化から着手した。1人用のテレワークブースを社内に設けることから始め、オンライン朝礼や雑談チャットなどで全員が参加できる環境を整えていった。現在では、内勤はハイブリッド勤務(出社・在宅の選択制)、現場はスマホやGoogleフォーム、チャットを使い、各現場で解決できるようにしている。
導入効果としては、生産性の向上(書類処理が3日から半日へ、電話対応時間の30%削減、紙回覧が消滅し、出社・押印待ちゼロに)や業務の効率化、採用力向上、離職率改善、WLBの実現(1時間単位の有給、子どもの送迎や通院、介護などでの中抜け可など)、企業イメージの向上、社員エンゲージメントの向上などで顕著に現れている。
森山社長の話「非IT企業でアナログな仕事が中心の弊社が受賞することは意義深いと思います。デジタルは、アナログと置き換えるものではなく、ポテンシャルを上手く引き出すためのものです。弊社では、基本的に性善説で取り組み、情報共有とツールの有効活用、信頼関係の構築などで現場と内勤の壁をなくし、一体感が生まれました。今回の受賞を糧に、更に業務を円滑に回していけるよう、皆で意識を高めていこうと思います」。



