中川美術館・中川健造館長
「漢服」が中国から届く
「日本人として最初に袖通す」
2021年04月10日号
雑誌「人民中国」を通じて
1989年に開館以来、現代中国絵画を紹介するなど日中文化交流に尽力してきた中川美術館(福山市熊野町・鶯の里、電084・959・1248)の中川健造館長(84)のもとにこのほど、中国を知るための日本語総合雑誌「人民中国」を発行する人民中国雑誌社東京支局(東京都目黒区目黒、于文支局長)を通じて「漢服」が届けられた。
漢服とは中国・漢民族の伝統的な衣服で、紀元前20世紀から紀元後17世紀までに徐々に形成されたという。「右衽=うじん)と呼ばれる襟や、広い袖など、帯を含め全体的にゆったりと仕立ててあるのが特長という。下着・中着、上着で構成され、今回、中川館長のもとに送られたのは、公式用の本格的なもので、上着は上質な麻で仕立ててある。
人民中国の今年2月号では習近平国家主席の新年祝辞「世界と手を携え感染症克服へ」と共に、特集記事「Z世代(1990年後半から2012年ごろに生まれた世代)で広がる漢服ブーム」を掲載。中川館長は漢服の記事に強い関心を示し、東京支局に感想をメールで送ったところ、2カ月も経たないうちに送られてきたという。
中川館長は「多分、中国本土にある仕立て業者にすぐ依頼したのでしょう。人民中国の俊敏さに驚くと同時に、この貴重な漢服を日本人として最初に袖を通したことに喜びを感じます」と語った.
★写真説明
「漢服」を着た中川館長
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