AKASE
社長 藤井幸治さん
コラボ型店舗を拡大
2021年05月20日号
地方都市での受注を獲得
ふじいゆきはる(54)
家具製造販売のAKASE㈱(藤井幸治社長)は全国の家具販売や工務店とのコラボショップ「エディションストア」の開設を進める考えだ。東京や大阪といった都市部には直営店を展開し、地方では地域密着の家具販売店や工務店経由での販売で販路を切り拓く。コロナ禍でのステイホームもあり、家具販売業界は活況で、需要獲得策などを藤井社長に聞いた。
―コラボショップ「エディションストア」の出店を進めています
「今年になって出店を積極化し、6月には31店舗体制とし、もう1年で40店舗とします。エディションストアの店舗面積は、平均60㎡ほどで、地方の家具販売店や工務店では高価格帯の弊社の家具を品揃えすることで、富裕層の顧客が獲得できるメリットがあります。エディションストアでは4、5月と群馬県高崎市含め、出店が相次ぎました」
―直営店ではマスターウォール横浜と「―名古屋」の増床を計画しています
「直営店は地方で展開するエディションストアのモデル店としての機能を盛り込みたいです。新たに中国製の若い女性向けの家具ブランド『フォルメ』のほか、イタリア・ミラノのデザイナーとも契約し高価格帯の家具の投入など、ラインナップも拡充します。一方で、エディションストアでは、家具販売大手の㈱大塚家具(東京都)でも導入が進み、大阪や名古屋市、福岡市など5店舗で採用頂きました」
―昨年は環境衛生事業や生活支援サービス業に参入しました
「新たに『住宅施設総合サービス業でナンバーワン』を事業ミッションに掲げ、新規事業を次々と立ち上げました。生活支援サービスのベンリー笠岡店は、家具移動などのサービスに引き合いがあり、自社商材販売の間口となっています。次亜塩素酸水生成装置などを販売するplot.事業部も開設し、従来取引の無かった行政機関などとの取引にもつながりました。生活支援サービスや環境衛生事業は弊社をアピールする事業と位置付けています」
―自社のソファやテーブルなどの家具の配置を考慮した住宅ブランド「JUGU(ジューグ)」も立ち上げ、8月には横浜市にモデルハウスを開設します
「横浜市は世帯所得が全国的に高水準で、モデルハウスを開設し販売を推進します。岡山県内でもモデルハウス開設の計画もあります」
―中期経営5カ年計画を発表しました
「2025年までに直営店を関東地区や福岡県、札幌市にそれぞれ1店舗出店するほか、既存のマスターウォール大阪の増床。またオンラインショップの受注拡大などで売上を拡大させます。2年目となる2021年6月期は昨期2割増収の32億円を達成しました。将来的に100億円企業を目指しており、目標達成には卸売なども拡大させたい」
▽AKASE㈱=岡山県里庄町新庄1550、電0865・64・5111。同社は1972年7月設立。資本金4千万円、従業員は200人。年商は25億5千万円(2020年6月期)。
▽藤井幸治=1967年4月13日、笠岡市出身。東京モード学園ファッションビジネス学科卒業。06年から社長。座右の銘は「変化」。趣味はランニング、ゴルフ。笠岡ロータリークラブに所属。里庄町在住。