福山大の久冨教授
バラ酵母が国際的科学誌に掲載
欧州各国からの引き合いに

2022年01月20日号

ネット上で全世界に配信

研究室で学生に指導する久冨教授=左

  福山大学(福山市学園町1番地三蔵、大塚豊学長、電084・936・2111)の生命工学部生物工学科の久冨泰資教授(63)=微生物学=は、バラから採取した酵母「福山バラ酵母」の学術的な研究成果を国際的科学誌「Mycoscience(マイコサイエンス)」に発表した。

 「福山バラ酵母の基礎研究と発酵食品製造への応用」のタイトルで福山市の園芸センターで栽培するバラから「アロマ酵母」や「リンカーン酵母」など4株の酵母を選別したことなどを発表した。マイコサイエンスは学術団体〔一社〕日本菌学会が発行する英文科学誌で、ネット上で全世界に配信する。

  福山バラ酵母は既に福山市や東京都内の食品メーカーらがパン種やワイン、ビール、清酒醸造などに応用しているが、論文の掲載で発酵食品作り盛んなフランスやイギリス、ブルガリアといった欧州からの利用を見込む。

  久冨教授は「福山バラ酵母の国際的な発表で引き合いにも期待する。福山大学発の技術で地域貢献できる」と話した。