マルト製菓
アジア向け輸出を強化
円安の有利性生かす

2022年10月20日号

今期は輸出額4・5億を計画

設備を更新した本社工場

和洋菓子製造のマルト製菓㈱(福山市御幸町中津原1532、戸田昌宏社長、電084・955・1151)は、中国やベトナム、韓国向けの輸出を強化する考えだ。円安で輸出が有利性を生かす。国内市場は中食が活況でスーパー向けの受注が堅調な中、輸出強化で経営基盤を固める。

長い取引のある中国を中心に香港や韓国で受注が堅調だが、親日国の多いASEAN諸国のベトナムやタイでの販売も伸びている。「長崎かすてら」を主力商品に、チーズケーキや半熟カステラなど10アイテムを百貨店や高級スーパーに販路を築き、富裕層に向けに売り込んでいる。

輸出向け商品を持つ戸田康介副社長

海外取引が有利になるよう2020年3月には食品安全衛生の国際規格ISO22000を取得。だがウクライナ情勢が影響しての小麦粉といった原材料高の高騰で値上げといった経営負荷もかかっており、客先も多い輸出でリスク分散させる。輸出額は今期は1億円増収の4億5千万円を見込む。

戸田社長(43)は「18年には本社工場を改装し生産体制を増強しており、受注獲得を促進したい。FSSC22000の取得も見据え、商品力の強化を図りたい」と話した。

同社は1946年創業。資本金3千万円、従業員は95人。売上高は10億8700万円(22年7月期)。