小山オフセット印刷所
SDGsへの取り組みとして
「紙エコファイル」の販売開始
2022年11月01日号
接着剤使わず加熱もせず綴じる
1912年創業の㈱小山オフセット印刷所(福山市大黒町2―24、小山正社長、電084・922・0280)はこのほど、SDGs(持続可能な開発目標)への取り組みとして「紙エコファイル」=写真=の販売を開始した。
使用する紙は、ほとんどがカタログやパンフレットに使用するコート紙・マット紙などの「森林認証紙」で、上下2枚の歯型の間に紙を挟み、圧力を掛けて綴じる。小山社長は「接着剤を使わず加熱もせず、紙のみが材料の〝究極のエコなファイル〟」と説明している。
1色刷りから4色刷りまで、抗菌・抗ウイルスインキでの印刷も可能という。部数は最小20部からで必要な時に必要な数量を作成し、余らせて捨てないシステムで、価格は4色刷りオフセットカラー印刷100部で1万4500円。
同社は早くから「エコ印刷」に取り組み、実績は次の通り。
1992年=東レ㈱の水・アルコールを使わない「水無し印刷システム」を導入▽2014年=廃液を出さないコダック社製の現像処理をしない印刷版を導入▽16年=冊子製本でPUR(反応性ポリウレタン)糊製本を開始。糊と印刷物が混ざらないため、リサイクルに適応。
小山社長は「今回の紙エコファイルは、プラスチック製に比べ、少し強度が劣り、水に濡れると弱い、中が見えない等の短所がありますが、脱プラスチックで持続可能な社会の実現をめざすため、ぜひ採用していただければ」と訴えている。