サンロック
米の自動販売機小屋「米美つ」
自家製米を適正価格で提供する

2025年11月20日号

米作りや委託販売も請け負う

全国的にも珍しいシャッター・自動ドアの専門企業㈱サンロック(福山市新市町戸手4-1、小林 優社長、電0847・44・6222)はこのほど、同社敷地内に米の自動販売機小屋「米美つ」を設置。自家製米のヒノヒカリ(5㎏袋入り)を玄米2500円(税込、以下同)、精米3千円で販売している。

もともと小林家では米作りを行っており、両親の後を受けて自家消費程度の米作りを兼業で行ってきたが、このほど近隣の農家から大規模の水田を委託されたのを機に、販路として自販機の活用を構想。卵自販機を改造することで米の販売方法が確立できたため、営農組織「網引あぐり」として米作りを請負うことにしたという。

自販機小屋は約6・5㎡で、ユニットハウスを改造。玄米21枠、精米12枠の販売ブースと大型の冷蔵庫を備えている。庫内は15℃に保たれ、枠内に米が入っている間は小屋の外に設置したパトランプが点灯する(庫内に米がなくなると自動でパトランプが消える)。自動ドアや防犯設備、また、社屋壁にはPR用に大型のデジタルサイネージも設置した。営業は午前9時から午後5時までで、自動で施錠する。

小林社長(51)は農薬を極力使わずに米作りに取り組んでおり、購入者からの口コミで美味しいと評判が広がり、自販機は売り切れ状態がしばらく続いていたという。「米作りについては決まった手順通り行えば、作付面積が増えても人手を投入するだけで済みます。問題は販路で、昨年、今年は業者が高値で買い取ってくれますが、来年以降はわかりません。本業があるため、販売のために余計な人員を割くこともできない。そこで、無人の自販機システムの確立が必要でした」と振り返る。多くの人に、長く利用してもらいたいことと、持ち帰りやすいよう5㎏に限定。大型冷蔵庫で保存した米を、少しずつ売り出していく予定という。今後は、米作りや米の委託販売、自販機小屋の設置など、様々な要望に応えていきたいとしている。