割烹ありやす
源氏物語の姫君「花散里」
語りと琴で綴る王朝物語

2015年02月10日号

3月28日午前11時半から

 ㈲有安(有安英雄社長)が経営する1892年(明治25)創業の「割烹ありやす」(福山市入船町2―3―19、女将・有安明美さん、電084・922・4545)は3月28日〔土〕午前11時半から、2階大広間で「第17回源氏物語の姫君~語りと琴で綴る『王朝物語』の世界~」を開く。参加費9000円(食事付き、飲み物別)。語り・六嶋由美子さん、琴・光成歌能子さん。
 今回のテーマは「花散里(はなちるさと)」。光源氏25歳夏の話。五月雨の頃、源氏は故桐壺院の妃の一人麗景殿女御を訪ねる。妹の三の君(花散里)は源氏の恋人で、姉妹は院の没後源氏の庇護を頼りにひっそりと暮らしていた。訪問の途中、かつて会った中川の女の元に歌を詠みかけるが、既に心変わりしてしまったのかやんわりと拒絶される―といった内容。
 十二単(ひとえ)を着た語りの六嶋さんが「ひとりものがたり」と名づけられた独特の世界を展開し、いにしえの王朝絵巻を再現する。六嶋さんは10数年前から活動を始め、自身の作・演出で「源氏物語」など、主に日本の古典に題材をとり、みやびな時代衣装で語る。全国の社寺、ホール、ホテルなどで公演し、笛、琴、チェロ、マンドリンなど楽器奏者との共演も多い。
 光成さんは3歳の時、琴の手ほどきを受ける。沢井忠夫・沢井和恵両氏に師事。1984年、洋楽器とのコラボレーション活動を始める。95年、演奏活動を全国に広げる。96年文芸社の依頼によりCD収録(国立図書館に永久保存)。2003年、外務省、国際交流基金で米国ハイチ、スナリム、ブルガリア、ハワイなど海外に派遣される。現在、子弟の教授のかたわら全国で演奏活動を展開している。生田流琴曲大師範。生田流福山筑紫会理事。福山市出身。現在、北九州市小倉在住。