尾道の名所に投句箱
観光客が思い出に一句
選句会で入選決める

2018年11月10日号

尾道商工会議所主催

 尾道商工会議所(福井 弘会頭)は選句会を開き路今年7月9月に寄せられた763句から次の作品を選んだ。

市内の観光名所などに投句箱を設けて「旅の思い出に一句お詠みください」と観光客らに呼び掛けている。

 毎年、春夏秋冬の時季に「選句会」を開き鷹羽狩行氏が選者を務め、時節に即した俳句の中から入選句を発表している。

【大人の部・634句】蝉声に耳を澄ませば風の声(大阪、米山さやの、38)※選者評「遠くで蝉が鳴いている。それに耳を澄ますと、かすかに風の音が聞こえた。夏の”声”に涼しさがある」▽島影の墨一色に夜の秋(東京、山本宏子、74)▽尾道や穴子売る声路地の奥(東京、石飛公也、78)▽せみの声風のかきけす千光寺(東京、右田豊揮、71)▽坂行けば蝉があと押し千光寺(京都、野村隆俊、58)▽揚花火尾道三山音返す(大阪、村上栄一、83)▽航跡を海に残して蝉しぐれ(兵庫、籔内達朗、61)▽尾道や鐘と汽笛とせみの声(兵庫、徳澄 慶)▽虫の声祈りに消えて西国寺(尾道、岩田将名、59)▽坂道をころがるやうに秋の風(広島、正木玲子、70)

【ヤングの部】造船所眼下にのぞめば蝉の声(神奈川、加藤日王介、11)▽しずかさを求めてきたがセミの声(石川、佐藤一葉、19)▽思い出は千光寺山夏休み(島根、盆子原桜介、10)