モロショク
太鼓打ちが漬け物で故郷をPR
我龍・竹内代表の弟・裕樹さん
2019年01月10日号
諸田ごんぼう味噌漬けなど販売
標高450mの高地・府中市諸毛町の寒暖差を活かした“うみゃあ”野菜の生産から漬け物の加工・販売まで行う事業所「モロショク」(府中市諸毛町1431、竹内裕樹代表、電0847・49・0819)は2月頃から、同町産のゴボウ「諸田ごんぼう」を使った味噌漬けを、道の駅びんご府中などで販売する。
同地区独特の粘土質の赤土で栽培された「諸田ごんぼう」は、太くて香りが高く、甘みもあって美味しいと評判で、11―12月に同町サン・ステージ羽高湖で催される諸田ごんぼう祭りには毎年多くの買い物客で賑わっている。
少子高齢化の影響でゴボウ農家も少なくなり、今や8集団が約1haで2t弱を生産している。モロショクはそのうち20aで栽培し、今年は500kgの収穫を上げた。12月22日に道の駅で開いたイベントでは、そのうち300kgを販売し、1時間足らずでほぼ売り切れた=写真。
代表を務める竹内さん(34)は、府中市を拠点に活動する太鼓ユニット・我龍―garyu―(がりゅう)のメンバーであり、竹内孝志代表の弟でもある。イベントでは太鼓教室も開き、大勢の親子連れなどが参加して大いに賑わった。故郷の活性化に、太鼓以外でも何かできることはないかと考え、昨年同事業所を立ち上げた。初年度は残念ながら60kg程度しか作れなかったが、今年は満足のいく収量を上げた。来年は更に増やしていきたいと意気込む。
現在漬け物は「わしんちの」シリーズとして、白菜の古漬けや新漬け、大根の麹漬け、ニンジンの味噌漬けなど7種類を販売している。ゴボウも残った200kgを加工して販売する予定。「故郷の野菜を道の駅で販売し、諸毛町をPRすると共に府中市も元気にしたい。漬け物などの加工品製造で利益を上げて、ゆくゆくは若い人達にも諸毛町へ住んで貰い、過疎化から脱却したい」と話していた。