40年後の尾道の人口
半減して7万7千に

2019年01月20日号

生産人口がジリ貧に

 尾道市(平谷祐宏市長)が「まち・ひと・しごと創生人口ビジョン及び総合戦略」を策定した。これをもとに人口減少に歯止めをかけ、地域社会全体の更なる活性化を目指す施策に力を入れる。

 同市の人口は1920年代の約14万人から第一次ベビーブーム(1947ー49年)で約18万人となり、40年間にわたって安定的に推移していた。 しかし1985年から減少に転じ、2010年には約14万5千人になっていた。今後も減少を続け、2040年には10万3千人、60年には7万7千人と現在に比べ半減すると推計されている。

 特に懸念されるのは少子高齢化の傾向が強まることで、生産年齢人口(15ー64歳)が60年以降増加を続けたものの、

70年代後半から減少に転じ、2010年には8万4千人となり、以後も減少を続け2040年には5万4千人、60年には約4万人になると推計され、地域の経済規模が縮小されてくる。

 一方で高齢人口(65歳以上)は1960年以降、一貫して増加を続けてきた。2010年には約4万4千人となり、以後も増加を続けて20年代前半に少子高齢化社会はピークを迎える。

 だが、この時期から少子化の世代が高齢世代に入り、25年になるとそれも減少に転じ、40年には3万9千人、60人には3万人となり、この時には少子化がさらに進み、若年、高齢人口を合わせた総人口は現在の半分7万7千人に減ってくると推計されている。

 市の人口を増やすには他市からの移住者を増やすのが”手っ取り早い”が、全国どの自治体も人口の減少がいわれている中でこうした「人の奪い合い~都市間競争」は現実的な施策でなく、尾道でも独自の戦略、ビジョンが求められている。

 その概念の底流にあるのが「地方創生」であり、具体的には安定した雇用の創出。都市部から地方への新しい人の流れをつくる。若い世代の結婚・出産・子育ての希望をかなえる。地域と地域の連携を強めるーーの4つの目標達成が必須となり、それを戦略的に進めていく上で策定したのがこの「まち・ひと・しごと創生人口ビジョン及び総合戦略」となっている。

 その詳細は市のHPの関連サイト(トップページ↓市政情報↓まちづくり↓地方創生)で載せてあり、PDFファイルで閲覧することができる。