キョウエイ
CNC精密旋盤西日本初導入
5mの長尺物加工が可能に

2021年04月10日号

スマートターンSS―75

導入したスマートターンSS―75

 深穴加工など金属加工の㈱キョウエイ(福山市箕島町456―46、坂口光博社長、電084・953・2858)は3月、5mの長尺物の加工ができるCNC精密旋盤「スマートターンSS―75」(大日金属工業製)を、西日本地区で初めて導入した。

スマートターンSS―75の導入で、4mまでの長尺物の加工しかできなかったのだが、5mまで加工できるようになり、自動化で工作時間が従来の3分の1で済むようになった。設備費は約5千万円。

 同社は深穴加工を主力としているが、同時にキョウエイブランドで深穴加工の専用機を製作・販売している。スマートターンSS―75を活用することで、専用機に必要な付属品・ボーリングバーが効率的に製作できる。

操作しやすいコントロールパネルで熟練旋盤士と同等の加工実現

 長尺物の旋盤加工技術は継承が難しいとされているが、スマートターンSS―75を使えば、次代に受け継ぐ旋盤技術が継承しやすくなる。加工工数を減らし、熟練の職人と同等の精度を実現するという。

 刃物台と振止・心押台が干渉しない一体構造3条ベッド構造になっており、ワーク(工作物)を反転させることなく1度の段取りで長尺加工が可能。

 熟練者でなければ難しいと言われていた「芯だし」がスイッチひとつでできるようになり、安定した加工が可能になった。

 さらに、操作しやすいコントロールパネルを採用し、汎用旋盤の使いやすさはそのままに、簡単な入力操作で熟練旋盤士と同等の加工を実現している。

 坂口社長は「従来のお客様も、長いものもできるといえば仕事の枠が広がるし、今まで出来なかった加工にも取り組んでいきたい。これを目玉にして新規顧客を狙っていきたい」と意欲的に話している。