リノ
自社商材の開発積極化
ローザンヌの元経営者が参画

2022年04月20日号

メーカー機能を強化

はちみつロールケーキ

  菓子製造、卸売の㈱リノ(岡山市北区辰巳20―113、田中悟社長、電086・259・1528)は自社商材の拡販に乗り出す。スーパーや高速道SAなどに向けた卸売りが主力だが、自社製の洋菓子の販売を積極化する。メーカー機能の強化で収益力を上げる考えだ。

国内の洋菓子メーカーの商材の卸売を基軸に、利益率の高さを見込み、2018年に菓子製造に参入。クロワッサンのラスクなどのヒット商材を持ち、さらに商品開発を積極化させるため、20年には岡山県矢掛町の洋菓子製造業のローザンヌ㈱の元経営者の渡辺和己氏(64)を顧問に迎えた。

リノの本社

渡辺顧問の加入で「ローザンヌ」のヒット商品で全国区の人気の「はちみつロールケーキ」に加え、「とろけるチーズケーキ」もラインナップし、㈱髙島屋(大阪市)やカタログ通販大手の㈱ベルーナ(埼玉県)との新規取引につながった。既存卸売り販売が7割を占めるが、5年後をメドに卸売りと自社商材の販売を同等とする計画だ。

田中社長(43)は「自社商材の開発を積極化することで会社の収益構造を強固にしたい」と話した。

同社は2010年9月設立。資本金1千万円。洋菓子製造の子会社㈱蔵家(高梁市有漢町)を含めた従業員は80人。売上高は12億円規模。