岡山県キッチンカー協会
倉敷市と災害時の連携協定締結
被災地の炊き出し支援など

2023年01月10日号

県全域での支援活動を目指す

伊東市長と水谷代表理事(中央)

〔一社〕岡山県キッチンカー協会(倉敷市児島下の町2―1584―30、水谷勝代表理事、電086・697・6849、https://www.okayama-kca.org/)は12月21日、県下で初めて、倉敷市(伊東香織市長)と「災害時におけるキッチンカーによる炊き出しの実施等に関する協定」を締結した=写真上。

災害などが起こったとき、市の要請に基づき、同協会の事業者がキッチンカーで指定緊急避難場所などへ駆けつけ、避難者などに炊き出しを行う。最初の3日間は無償で提供する。

同協会は2022年4月に、被災地の地域支援を行いたいと申し出て、市との協議を進めてきた。伊東市長は、18年7月、真備地区を中心に甚大な被害をもたらした豪雨災害を教訓に、ここ4年間で様々な防災や災害時の対策を講じている。同協会は、移動販売を生業とする団体であり、屋外などで食事を提供する際の安全性が高いことや、キッチンカーを用いるため、機動性・即応性が高いことなどが、災害時に有効であるとのことから協定締結に至った。

現在、県内24事業者が加盟する同協会は21年に設立。会員に向けたイベント情報の提供やキッチンカー事業・ケータリング事業の起業支援、経営サポートを行う。また、行政機関と連携し、地域活性化事業や町おこし事業などへ加盟会員の派遣などを行う。

水谷代表理事は、「真備地区の被災の際、キッチンカーで炊き出しをし、温かい食べ物で避難者を勇気づけたいと申し出たが、実現できませんでした。我々の協会は倉敷市に本部を置くことから、まずは地元と協定を結び、今後、もしもの時に備え、岡山県全ての市町村で支援活動ができるよう連携を進めたい」と話している。