ビアンフェ
葬儀のAIナレーション
IKIRUを全国販売

2021年03月01日号

人間味溢れる原稿を生成

IKIRUのイメージ写真

 冠婚葬祭・各種イベントなど司会業務請負、葬祭プロデュースの㈱ビアンフェ(岡山市北区青江1―16―6アビタシオン青江西棟106号、岡野裕子社長、電086・206・5553)は3月1日〔月〕、国内初のAIナレーションシステム「IKIRU(いきる)」の全国販売を開始する。

 葬儀の司会は、時間をかけて計画的に準備をする結婚式やイベントと異なり、短期間で式当日を迎えるため司会者には大きな負担がかかる。故人を偲ぶナレーション原稿の作成は遺族への心の支援が必要で、作成はプロの葬儀司会者に任せるのが通例だが、近年、経験を積んだプロの人材が不足してきた。

 家族葬に代表される予算を抑えた小規模の葬儀が増え、原稿作成や司会を自社で行うケースが多いという。

 このような背景から、同社では、葬儀業者及び司会者の負担を減らし、誰もがプロと同じ水準のナレーションを提供できる「IKIRU」を開発、販売することになった。

 岡野社長が蓄積した過去25年間に及ぶ約1万件の実例ナレーション原稿を整理し、さらに性別、年代、死因、家族状況、人柄、趣味などを分類して、人の感情を数値化する方程式を作りだすことで、インターネットで公開されているサンプルとは一線を画す、故人を偲ぶ式に相応しい人間味溢れるナレーション原稿の生成が可能になった。

 利用者の㈱クリスタル(滋賀県東近江市)は「ナレーションが完成するまでかなりの時間を費やしていましたが、『IKIRU』で作成をしたところ、短時間で最良のナレーション原稿が作成できるようになりました」と話しており、岡山大学大学院自然科学研究科・竹内孔一准教授は「岡野ビアンフェ代表の豊富な経験をデータ化した結果、葬儀における様々なナレーション文書には共通する主要な構成要素があることがわかり、ユーザが直感的に理解しやすい形でナレーションを作成することができる」とコメントしている。