MASC
空飛ぶ車の試験飛行
国内初、笠岡ふれあい空港で
2021年06月20日号
4月から一般社団法人化
倉敷市水島地区で新事業創出に取り組む地元経営者でつくる研究会〔一社〕MASC(倉敷市水島東常盤町7―14、桐野宏司理事長、電080・4629・6624)は、空を移動する“空飛ぶ車”の国内初めての試験飛行を笠岡ふれあい空港(笠岡市カブト西町)で実施した。
昨夏、EhangHoldingsLimited(=イーハン社、中国広東省、米国NASDAQ上場)製の、人を乗せて空を移動する“空飛ぶ車”「EhangEH216」を購入。「MF-01」とネーミングした小型航空機は全長5・61m、高さ1・96mの2人乗りで、搭乗席の下から伸びる8本の腕の先に2枚ずつのプロペラを備え、リチウム電池で動く。今回の試験飛行では、国内で有人飛行に必要な法整備が行われていないため、人は乗らず救援物資に見立てた段ボールを載せて行った。
MASCでは離島への生活用品などの物流や観光などでの利用を想定。今後、イーハン社に協力してもらいながら操縦できる人材の育成にも取り組む。桐野理事長は「瀬戸内海の空の飛行を想定し、一つ一つ課題をクリアしたい。2025年の大阪万博でも披露したい」と話した。
また、同一般社団法人は2017年11月設置の任意団体「岡山県倉敷市水島地域への航空宇宙産業クラスターの実現に向けた研究会」から4月1日に法人化。副理事長や理事などを発表した(敬称略)。
副理事長 山田哲也(三和興業㈱社長)▽理事 井上峰一(㈱いのうえ社長)、藤木達夫(丸五ゴム工業㈱社長執行役員)、伊澤正信(クラブン㈱社長)、鴨井尚志(カモ井加工紙㈱社長)、近藤敏雄(三菱自動車工業㈱水島製作所副所長)▽監事 坂本万明(倉敷商工会議所専務理事)▽名誉顧問 伊東香織(倉敷市長)。