ワーカブル
専務 藤井裕也さん
コロナ禍に合わせ新分野に参入

2022年07月01日号

安全カバー製造の新工場建設

ふじい ゆうや(38)
福山市加茂町八軒屋1―2
電084・972・7751

 コロナ禍を受け、大きく変化する社会状況に合わせ、事業を大きく転換するか、若しくは新規事業に参入するかといった決断を迫られる場面に遭遇するケースが多く見られるようになった。

同社は、鉄・アルミ・ステンレスなどの金属部品の製造を主力としていたが、1993年の創業以来の需要減少に見舞われた。「このまま手をこまねいていたのでは将来が不安だ」。藤井専務は経済産業省の「事業再構築補助金」を視野に入れ、社内の変革に取り組む。

 コロナ禍を受け、医療現場や工場で需要が拡大している安全カバーに目をつける。アクリル板とアルミ部品を組み合わせ「シャッター式安全カバー」「マシンシャッター=写真」などと呼ばれている。医療器具を丸ごとカバーしたり、工作機械をカバーしたり、病院の窓口に使われたりと、需要は無限にあるという。

安全カバーを販売しているメーカーと交渉し、部品加工、組立を一手に引き受けることになった。このほど、延べ床面積497・89㎡、鉄骨造平屋建て(施工・山陽土建工業)の組み立て工場を完成し、製造に取り組んでいる。

藤井専務は「新工場の作業は、椅子に座ってできるような軽作業が主で、子育て世代のお母さん、障害者の方、シルバー世代など幅広く働ける職場にしようと思っています」と社内変革に意欲的だ。