本格理容室あかつき
スタイリスト 横溝諒さん
技術面と経営のセンス
2018年12月01日号
兼ね備えた理容師に
よこみぞ りょう(25)
福山市三之丸町8―20
電084・926・1500
あかつきは1958年(昭和33)12月、諒さんの祖父・暁(さとる)さんが創業し今年60周年を迎えた。暁さんから父・誠さんへと受け継がれ、諒さんは3代目になる。
盈進高校在学中の2年の終わり、同級生が大学進学を視野に入れ、センター試験を意識するようになった。そんな時「大学進学とは違う別な人生が。父の背中を見て理容師になろうと決意した」という。同級生約200人のうち就職希望者はわずか2、3人。だがはっきりとした目標をもった決断だった。
高校3年になり、バトミントン部の副部長を任され後輩を指導していたが、夏には部活を卒業し、通学しながら家業を手伝う。シャンプーの素振りから始め、将来の夢「技術面と経営のセンスを兼ね備えた理容師」の実現に向け、突き進む。
卒業後、修行の旅に出るつもりだったが、折しも理容室の廃業が相次ぎ「技術面と経営のノウハウが学べる」理容室が無くなっていた。岡山理容美容専門学校・通信課程に進み、実技を中心としたスクーリングで基本技術を学び、父の指導の下、腕を磨く。
「修行している時はつらかった、芽が出ない、仕事の面で褒められることが無かった。息子だからできるだろうというプレッシャーが重荷に。そんな時、弟に『僕は兄ちゃんがみたいな理容師になりたい』と言われ、俄然元気が出てきました」と当時を振り返る。