LC国際協会336―C地区
一日限定伏見町こども食堂開催
ハローズや備後漬物が食材提供

2021年11月20日号

貧困の子どもをFCPで支える

 ライオンズクラブ(以下=LC)国際協会336―C地区(三島英揮地区ガバナー)の県内82クラブ全体を横断する地区SCP・FWTコーディネーターを務める東坂由美さん=写真下=の呼びかけで11月6日、「一日限定 伏見町こども食堂」が福山市伏見町の「Join Spot」で催された。SNSなどを通して行われた呼び掛けに応じて訪れた41世帯 76人へ、㈱ハローズ(本社=同市南蔵王町、本部=岡山県早島町)や備後漬物㈱(同市駅家町)から提供された食品などをクラブメンバーがひとりひとり手渡した。
※写真上=左から高田信吾GMTコーディネーター、太田商品管理室長、小野裕之福山市社協事務局長、三谷積元福山市議会議長、東坂さん、小林代議士、木村市議、三島ガバナー、早川佳行福山市議

FWTとは家族女性チームの略称。今期、コーディネーターとなった東坂さんは、国策でもある「子供の未来応援国民運動」に共感し、かねてから気にかかっていた「ひとり親世帯で生活に困窮している子ども達」を救いたいと発起。神石高原町などで展開している広域のフードコミュニティパントリー(以下=FCP)を福山でも始めようと、福山地区15LCに提案したところ、多くの会員有志からの賛同を得、地元選出の衆議院議員・小林史明さんの協力も取り付けた。また、昨年来のコロナ禍で閉鎖しているこども食堂との連携などを視野に、子ども食堂ネットワークの代表を務める木村素子福山市議と共に、対象者へ広く呼び掛けた。

福山FCPは、品質に問題のない余った食品などを拠点で保管し、直接取りに来てもらったひとり親世帯の生活困窮者へ無償で提供する仕組み。LCメンバーはフードプレゼンターのところまで食材を引き取りに行き、拠点となる会員事務所で受け渡しを行う。現在福山市内に拠点を1カ所設けており、今後の展開として拠点を増やすことも視野に入れている。

協力したハローズでは、賞味期限当日の朝2時頃に廃棄伝票を起こすため、その日のうちであれば普通に食べられる食品が日々廃棄されているという。SDGs的観点からも、取りに来てもらえれば食品が有効活用できるから、ぜひ協力したいと話している(担当=商品ライン本部商品管理室長・太田光一さん)。

 目立ちたくない、いじめられるのではと、生活に困窮しながら子ども食堂に行けない家庭も潜在的に相当数いるという。また、近年は母子家庭と同じく父子家庭も多くなっており、家で満足に食事が与えられないケースが多いとも言われている。東坂さんは、「今回は参加者にアンケート用紙で連絡先を登録してもらいました。提供する場所などは個別に連絡し、受け取りも個別に来ていただければ良いので、気軽に利用してほしいです。他のLCからの問い合わせも増えており、この活動を県内全域に広げていこうと思います。フードプレゼンターも募集しています」と話した。