岩瀬商店
広島県EC D-EGGSから支援
既存商品改良し海外のCF挑戦

2022年05月01日号

3年で売上1億6千万円目指す

各種染料やキットなどを販売する岩瀬商店㈱(福山市胡町2-6、岩瀬茂揮社長、電084・923・0656)はこのほど、広島県の小売業ECイノベーション実装支援事業(EC D-EGGS)から約2千万円の支援を得た。今後、海外へ向けての販路拡大を目指すと共に、ものづくりの町としての広島(福山)の知名度アップに貢献したいと意気込んでいる。

同社は2012年より、僧侶向けに特化したカジュアルブランド「オショカジ(和尚様カジュアル)」を立ち上げ、作務衣や頭陀袋など、仏教関連のアイテムを当世風にアレンジした「bon.」グッズ商品を開発。染色や縫製、木工加工業など、地元で事業所を構える職人が参加し、地元の素材を使った本物の作務衣やポーチ、ストラップなどのファッション小物を展開してきた。

今回はウェルネス市場(心身の健康状態を追求した活動やそれに関連するモノやサービスを提供する産業の市場)が盛り上がる米国西海岸のテック系の人々をターゲットに選び、入念な市場調査を実施。現地の人気YouTuberなどのインフルエンサーと商品開発や展開プロセスなどを話し合い、和と機能性を兼ね備えた製品に仕上げて、海外のクラウドファンディング(CF)サイト「キックスターター」で商品を発信することにした。さらにVRなどを使ったイメージ動画配信や工場見学、専門家による瞑想レクチャーをサービスに加えることで、支持層の囲い込みを行う。

その海外向けの商品第1弾「ORIGAMI(おりがみ)」は、同社のヒット商品「ボンチョ」を改良。bon.は禅や仏教といった東洋思想・宗教をベースにした商品だが、テック系のターゲット層に訴求力を高めるため、機能性を重視した再設計を行った。畳んだ状態は19×27㎝(マチ3㎝)のガジェットケース=右=などが入るポーチ=左=だが、広げると、撥水性の高いポンチョ(縦1×横1・5m)になり=上、瞑想用のラグにもなる。僧衣の袈裟に付ける絡子が襟元のアクセントにもなっており、前で閉じる際の留め具にもなっている。

おりがみは、キックスターターの平均調達額(185万8千円)を大きく上回る400万円(約140個)以上の反響があった。今後、順次4アイテムを展開する予定。ほか、バイヤーも同時に捜して海外での販路拡大に繋げて行く予定。

岩瀬社長の話「次回は愛媛県内の下駄屋さんと組んで、後染め下駄に挑戦する計画です。海外の方との直接的なやりとりで、気づくことも多かった。しっかりと調査してターゲットを絞り、課題を見つけて、専門スタッフと解決策を考えること。今回の事業がそのまま中身の濃い社員研修にもなったので、挑戦して良かった。3年で1億6千万円の売上げを目指します」。