JFEプラントエンジ
第60回技能五輪全国大会初出場
福山・倉敷事業所の選手4人

2022年10月20日号

電気溶接・構造物鉄工職種に

福山事業所の前原選手(左)と笠原選手(右)

JFEスチールグループの総合エンジニアリング会社であるJFEプラントエンジ㈱福山・倉敷事業所から社員4名が各県の代表選手として、11月初旬に行われる「第60回技能五輪全国大会」に初出場する。製鉄プラントの機械・電気・制御設備などの設計・製作・据付からメンテナンスまで、様々な技術を持つ同社は、若手社員の技術と技能力の向上や会社全体のレベルアップを目的に、昨年7月から本格的に取り組んできた。

同大会は、技能の重要性と必要性をアピールし、技能尊重機運の醸成を目的に毎年開催され、各都道府県職業能力開発協会等が選抜した国内の青年技能者(原則23歳以下)が42職種の分野で出される課題に挑み、技能レベルの日本一を競う。両事業所は大会に向け、整備工場内に訓練場を新設し、準備を進めてきた。

「電気溶接」職種に出場

福山事業所(福山市鋼管町1 JFEスチール構内、電084・945・3737)では、機動工事室製缶溶接に所属する笠原伸之介さんと前原悠人さんが広島県の代表として、11月5日〔土〕に千葉県の高度ポリテクセンターで実施される「電気溶接」職種に出場する。

交流電気によるアルミニウム合金の溶接、直流電流によるステンレス鋼の溶接など、様々な金属を多様な方法で溶接する競技で、溶接の仕上がりの美しさ、寸法の精度、X線による内部検査、作品の強度まで溶接に関するあらゆる技術が求められる。

指導員の高木正博さんは「時間内に仕上げないと採点さえしてもらえないので、まずは時間内に課題を終えるように取り組んでいます。精神的に強くないと技能五輪で成績を残すことはできません」と説明する。

笠原選手は「何もわからない状態から訓練を始め、練習を重ねてきました。本番に向け、自分の持てる最大の力が発揮できるよう、ベストの状態に持っていければと思っています。全力で臨みたいと考えています」と抱負を語った。

「構造物鉄工」職種に出場

倉敷事業所(倉敷市水島川崎通1 JFEスチール構内、電086・447・4525)の機械プラント部製造室に所属する渡辺諒也さんと小林侃立さんは、岡山県の代表として、11月1日〔火〕から2日間、長野県松本技能専門校ふれあい技能センターで行われる「構造物鉄工

倉敷事業所の小林選手(左)と渡辺選手(右)

」職種に出場する。

同職種は、切断・孔あけ・曲げ・溶接などの加工をトータルに行い、金属を自由な形状と機能を持った構造物に作り上げる技術を競う。完成品はより高い精度が求められ、切断面、溶接個所の仕上げ、スライド部の滑らかさ、完成品の美しさの出来栄えが要求される。

指導員の木村弘樹さんは、「まずは道具やガスの扱いなど、基本的なことから指導を始めました。それらを経て、組み立て時の精度をあげる技術の指導を行っているところです。全国大会を目指して2人ともがんばってきました。成果が出せると期待しています。岡山県としてもこの職種での出場は初なので、指導に力が入ります」と話す。

渡辺選手は「初チャレンジの全国大会に向け、悔いの残らないよう、練習を積み重ねています。課題は寸法などの精度をあげていくことです。厳しい時間制限がありますが、優勝を目指していきたいです」と抱負を語った。