鉄道開通150+1年(7)
本誌関係地域の山陽鉄道
難所を越えた尾道の路線

2023年01月10日号

陸・海・空の道を活かした街へ(164)

「尾道…セピア色の記憶」(尾道学研究会発行)から転載した西國寺

「陸の道」にハイブリットカー、「海の道」にクルーザー船、「空の道」にジェット機が行き交う時代に、蒸気機関車が走る道の歴史を書いてどんな意義があるのかと、自問しながら続けている。

150年前に誕生した鉄道が、200年目を迎える頃に存続しているか分からない。交通機関の多様化が進むと乗客離れはより顕著になってくるだろう。明治の人々がどのような苦労をして鉄道を築いたかを知ることは、鉄道を今日に活かし、後世に残こそうする思いに繋がってくるのでは。今回も明治の時代にタイムスリップして、路線の選定で紛糾する尾道の世情を見つめながら、この町に鉄道が敷設された意義を考える。(西亀悟)

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