走健塾
実業団チームを作り2028年
ニューイヤー駅伝の出場目指す

2025年05月10日号

事業化に向けてスポンサー募集

福山市や大阪府でウォーキング・ジョギング教室を営む㈲走健塾(福山市南蔵王町6-26-26、板倉具視社長、電090・1189・0016、https://55run.jp/)は2028年1月の第72回全日本実業団対抗駅伝競走大会(ニューイヤー駅伝)への出場を目指して、「日本一市民ランナーに近い実業団」をコンセプトにした、〝アスリートによるアスリートのための〟実業団チームを創設。スポーツにまつわるサービスを事業化するなど経営基盤を創ると共に、同事業を支えるスポンサーを募集している。また、写真の酸素BOXなどの利用申し込み(申し込み先)も受け付けている。

ニューイヤー駅伝は毎年1月1日に開かれる実業団の男子駅伝日本一を競う大会で、箱根駅伝と並ぶ正月の風物詩。全国の予選大会を勝ち抜いた37チームが7区間100㎞でタスキをつなぐ。そこでまずはその予選である、前年秋に広島県世羅町で行われる中国実業団対抗駅伝競走大会で上位入賞を目指す。

走健塾は、小学生から一般までを対象に、ウォーキング・ジョギングなど走り方の教室を運営。スポンサーへは、普段使うユニフォームなどにロゴを入れる。活動はSNSを通して配信もされるためPR効果が期待できるという。また、沖縄県今帰仁村で保養所を運営しているほか、福山市南手城町に寮を構え、同室内にこのほど酸素BOX=写真=を導入した。両施設の利用料金なども運営費に充てる予定。

社員として雇用し、練習も行う

酸素BOXは1回60分の利用で2―3人が入れる。疲労回復やケガなどの治癒促進、リラックス効果の向上、美肌やアンチエイジングなどが期待され、アスリート以外に一般からも利用希望者が増えているという。1カ月税込1万1千円(年間同13万2千円)で自由に使え、契約者は走り方教室の参加費が半額になり、同塾で扱うランニングアイテムも15—20%引きで購入できるなどの特典がある。

なお、同駅伝参加を目指す選手候補者は、基本的に5年間の契約で走健塾の社員として実業団チームに所属。練習や、走り方教室の講師などを行いながら、人手不足に悩む企業に出向させて月150時間勤務を目安に働く(社保は走健塾が支払う)。選手引退を機に正式採用へ切り替える契約をすることで、企業側は人手不足解消、人材育成の負担軽減ができ、選手側も引退後の就職先を心配しないで済むと双方にメリットがある企画だ。

板倉社長は福山市出身で、07年の箱根駅伝では8区を担当し順天堂大学の総合優勝に貢献。09年の世界ハーフマラソンでは日本代表を務めた。「日本一市民ランナーに近い実業団を創ることがコンセプト。出場するだけであれば上場企業でなくても出られることを証明したい。社会人になってからでもプロのランナーとして活躍できる場を創りたい」。