栄工プラント
作業指示書などを電子化
高い技術力で市場開拓

2015年02月01日号

本社工場での作業

農機具、自動車部品、オフィス家具部品製造などの㈱栄工プラント(時國敦範社長)は工場内の作業指示書などの社内文書を電子化し、業務の効率化を推進する考えだ。従来、指示情報は紙で情報伝達していたが、タブレット端末の配布推進で、社内での作業の進捗状況も確認でき、納期の短縮が出来ると言う。時國社長は「11月に5台を導入し、6月には全社員(60人)にタブレット端末を配布する。弊社は技術力が売りで、電子化で社員の意識が向上するなど、メリットがある」と抱負を語った。

 

高い技術力が武器 

同社は本社工場でOA機器部品、オフィス家具部品を、岡山市北区の野田と新庄の2工場で自動車部品を製造する。3拠点での工場作業員は40人あり、それぞれに本社事務所から、電子化した作業指示書をタブレット端末を使い、情報共有することで、納期の確認での作業のスピード向上にもメリットがあるという。

時國敦範社長

時國社長は「従来、プリンターを使っていたが、文書を電子化することで、印刷代などのコスト削減にもつながった。今後はWEB経由で顧客ニーズを汲み取るなど、社内のIT化を進めたい」と展望を語った。

 

多品種小ロットに対応

本社屋

 同社は1973年創業、81年設立。資本金1千万円。農機具や自動車部品、OA機器やオフィス家具を製造する。多品種小ロット生産に対応し、技術者は技能検定資格を保有するなど、高い技術力で受注を確保している。96年には岡山労働基準協会賞(安全)を受賞した。

農機具やOA機器、オフィス家具のほか、自動車部品の受注の拡大から、05年には専用工場の野田工場(延べ500㎡)を、07年には新庄工場(同)を開設した。商圏は関西と中四国地区。

 技術力を売りにしており、04年には品質のISO9001を取得。多品種小ロット生産という柔軟性を武器に、顧客ニーズに的確に対応する。

 

就労継続支援A型事業所も

また、地域貢献活動にも積極的で、1988年から障害者雇用を開始。それが認められ、1996年には岡山市長から心身障害者雇用として表彰。12年4月には㈱チャレンジド岡山(岡山市南区西市806―7、時國敦範社長、電086・239・8656)を設立し、就労継続支援事業A型事業所として、自社工場のほか、内職形式で障害者の就労支援も手掛けている。時國社長は岡山県障害者雇用推進アドバイザーも務めている。

同社では今回の社内のIT化で、コストカット面は勿論、社員のモチベーションのアップにも期待。今後は商品力強化のため、付加価値を付けることも視野に入れる。時國社長は「異業種とのコラボにも前向きな姿勢で臨み、人脈を活かして自社の強みにしたい。今後も技術力で顧客ニーズに応えた商材を提供し、市場を切り拓きたい」と抱負を語った。

㈱栄工プラント

岡山市南区箕島1087

時國敦範社長

電086・282・4415