山栄建設㈱
社長 山本敏史さん
自分たちが住みたいと思える家
2025年03月10日号
FB工法の家のデータ公開
▽山栄建設㈱=福山市御幸町1144—3、電084・955・7700、http://www.aaa-sanei.com/
▽山本敏史=1960年3月、府中市生まれ。福山大学工学部を卒業後、山栄建設へ入社。88年より、現職。趣味は水墨画と写真。
〝自分たちが住みたいと思える家だけを造り続ける〟をモットーに、30年程前から「外断熱高気密高断熱FB工法」の家に取り組んできた。「住まい」は寝る場所であり、家族がくつろげる、健康で安心して暮らせる場所でなければならない。額面上の「高気密・高断熱住宅」ではなく、住まいの役割を満足させる家かどうかを検証し、それが実証できるデータをこのほどまとめて冊子を発刊した。
―理想とする家とは
「家について、国は〝くつろげて快適な住まい〟かどうかではなく、高気密・高断熱で、エネルギー消費の少ないZEH(ネット・エネルギー・ゼロ・ハウス)を推奨しています。高性能な断熱材やペアガラスなどが使い、基準値を達成していれば良い、という考え方です。それよりも、1年中快適で、アトピーの原因と言われるカビの発生を防ぎ、白アリ駆除剤や防腐剤を使用せず、家中で温度差が少なくヒートショックのない省エネ住宅こそ、理想とする住まいです」
―FB工法の家とは
「床・壁・天井の内部通気層を利用して空気を送ることで、家中どこでも温度や湿度を一定に保ち、外気温から室内環境を守るという、長野県のホクシンハウスが開発した注文住宅の特許技術です。床下に設置した1台のエアコンで全室に暖気を行き渡らせ、熱交換型換気扇を通すことで排気の熱の60%程度を外からの吸気に移すことで熱効率を高めています。これにより、リビングやトイレ、脱衣所、玄関、押し入れなど、家中丸ごと温度や湿度、不快指数が全て快適な状態で一定に保てます。さらに、各部屋の壁も天井部も床も温度差がほぼなく、家中どこも温度が変わらないのでヒートショックが起きにくく、露点温度以上に保つことができるので結露も発生しにくいのです」
「福山市内のモデルハウスで2年間、温度・湿度計などを使い家内外のデータを取り続けました。ご協力をいただいた一般モニター住宅との比較で、FB工法の家は一日の温度差や湿度差の揺れが少ないことをご実感いただけると思います。また、28年前に府中市に建築した同工法の家でもこの1月からデータを取り始めました。今もなお同じ性能を維持し続けていることがお分かりいただけます。これらの数字の動きは、各SNSでの弊社公式ページで公開し、更新し続けていますし、冊子にもまとめました」
―冊子について
「『住まいへの想い』『家造りを住まいの役割目線で考えると答えが見える』の2冊です=写真。展示場やカタログなどでは見えてこない、本当の住まい選びに必要な情報としてご覧ください」