グリーンキュービック
社長 柘野直樹さん
2018年05月20日号
直販で顧客ニーズ取り込む
社長は経営学修士を取得
㈱グリーンキュービック〔倉敷市〕
社長 つげのなおきさん(41)
クロレラ飲料製造販売の㈱グリーンキュービックの新社長に柘野直樹専務が昇格した。前社長の柘野肇氏は代表権を持たない会長として経営をサポートする。同社はクロレラの藻体と乳酸菌を加えた飲料「グリーンキュービック」を主体に宅配販売。近年は代理店の高齢化などで直接販売にシフトし、美容健康がブームの中、健康飲料として取り扱う商材は期待が持てるとされ、今後の事業展開を柘野新社長に聞いた。
―グリーンキュービックの販売が会社の売上げの8割ほどを占めています
「グリーンキュービックは弊社のヒット商材で免疫力の向上などが期待できる健康商材。創業から長く中四国地区や京都や大阪府、滋賀や和歌山、奈良の2府13県で展開していたが、近年、牛乳販売店の経営者が高齢を理由に廃業するケースが増え、事業を受け継いだ会社が以前の経営者の顧客をつなぎ止められず代理店経由の販売量が減っていた。そこで7年前から倉敷や総社、笠岡市を中心に直接販売を展開。営業人員4人体制で販路を築いている」
―直販に注力することでの利点は
「顧客のダイレクトな意見を取り込め、営業や商品開発に生かせる。人件費などの販売管理費は生ずるが経営的にもメリットが多い。直販では自社の持つ青汁やグルコサミンとコンドロイチンを含んだ飲料など総合的に提案している」
―美容健康ブームの中、潜在顧客層も多い
「宅配形式を好むのは60―70歳代の高齢者と小さい子どもがある家庭だ。高齢者はいつまでも健康でありたい、子どもは親御さんが成長を願って飲ませているようだ。弊社の商材のターゲット層は平均して、この世代で少子高齢化でマーケットは縮小しているが潜在顧客はまだまだある」
―宅配販売の会員専用のサービスも充実させています
「地域の特産品を紹介するなどでファン作りをしている。弊社の展開する4商材は商品力もあり、付加価値として機能させたい。ホームページに項目を設けており、今後はサービスの浸透を図りたい」
―経営学修士(MBA)を取得されています。3代目社長としての展開を
「岡山県内を直売形式で販売を強めることで受注を確保したい。ネット販売が隆盛の中、パッケージ含めたテコ入れも視野に入れ、高い商品力を武器に売り先も拡大したい。製造直販という強みを生かした経営を推し進めたい」
▽㈱グリーンキュービック=倉敷市船穂町船穂2192、電086・552・5525。同社は1965年設立。資本金1千万円、従業員は27人。
▽柘野直樹=1977年2月24日、倉敷市生まれ。岡山大学大学院社会文化科学研究科博士課程前期課程修了。経営学修士。05年、日新産業㈱(現㈱グリーンキュービック)入社。専務を経て18年4月から社長。趣味はゴルフ、旅行。岡山市内に妻と子ども2人の4人で暮らす。