クレスト不動産販売
商業ビル開発に参入
年末、明治町のビルを再生

2018年05月10日号

 駅前開発にも意欲

クレスト不動産販売が手掛ける福山市明治町のリノベーション物件の完成予想図

   美容業地場大手の㈱イメージサロンカッツ(福山市入船町1―4―15、内山完治社長、電084・928・6700)のグループで不動産業のクレスト不動産販売㈱(同所、同社長)は中古物件をリノベーションし運営する商業開発事業に参入した。第一弾として同市明治町1ー1のマンションとテナントの複合ビルを取得。年末をメドにサービス業を誘致した複合型商業ビルとしてリニューアルさせる。団塊世代の高齢化の中、不要となった不動産取得を推進しデザイナーとコラボしたリノベーション物件の開発を事業の核に育てる。
 クレスト不動産販売はマンションなど住居用ビルの仲介業を主力に自社ブランドの賃貸住宅「アヴァンセ」や建売住宅を展開。団塊世代の経営者らの高齢化もあり、不要となった不動産物件が増加する中、物件を取得し、建築事務所の㈱ヌード・エレメンタリー(同市三吉町南1、髙本圭三社長)とコラボしデザイン性豊かな商業ビルに再生する。
 明治町のビルは地下1階、地上5階建てで既存地下1階に飲食店と2―5階のマンション部分の16戸を運営。1987年の竣工。計画では秋にリノベーションに着手し、ビル1階部分をガラス張りにするなど外観含めデザイン性を高める。地下1階部分には中庭を配すなど、サービス業者の入居を促進する。総改修費は8500万円規模。地下1階は既存のテナント以外の108・9㎡を、1階部分は181・5㎡を賃貸する。
 福山市(枝広直幹市長)が伏見、三之丸町など駅南約10ヘクタールを中心に市街地約187ヘクタールを対象に活性化を盛り込んだ「福山駅前再生ビジョン」を発表するなどJR福山駅前の再生が注目される中、同社は明治町のビル以外にも大型物件に着手する考え。
 内山社長は「住宅用の不動産をリノベーションし売却するビジネスモデルが主力だったが、商業開発の分野でもニーズを汲み取りたい」と話した。