四季
市民の意識の変革が必要

2018年07月10日号

 2018年中国5県の路線価を7月2日、広島国税局が発表した。標準宅地の前年比変動率の平均は0・3%の上昇で、上昇は26年ぶりとなる▲広島県が3年連続で上昇したほか、岡山県も上昇。鳥取、山口、島根の3県も下落幅が縮小した▲新たなにぎわい創出に向けた動きが各地の主要駅前を中心に広がっており、再生・再開発が進むことで、周辺の地価を押し上げているという▲福山市の場合5月、「福山駅前再生ビジョン」を進める官民が一体となった「デザイン会議」の初会合が市役所で開かれ、民間活力でにぎわいを創出し、福山独自の産業をクローズアップする再生方式を確認した▲駅前伏見町を中心に、空き家となっているビルをリノベーションして賑わいを創出することで、近い将来地価も引き上げる計画を進めている▲残念ながら現在の福山駅前の路線価格は広島市や岡山市の市街地には遠く及ばないが、福山駅周辺にピンポイントで「ないものを持って来て」個性的な街づくりを提案するという▲賑わいを創出すると飲食店・小売店を中心に商業が活性化する。ビルのオーナーは家賃収入を得ることが出来る。スライドして路線価格が上昇し市も潤う。このプラスサイクルを実現するには市民の意識の変革が必要である。(i)