スリーホープ
「三友のコロッケ」を事業継承
福山で愛されてきた味残したい

2021年08月20日号

障がい者雇用にも積極的に貢献

荒川前代表(左)と山本社長(右)

   MONDO Group(モンドグループ)として5店舗の飲食店を経営する㈲スリーホープ(福山市沖野上町4―18―18、山本和志社長、電084・983・1550)はこのほど、同市瀬戸町長和115にあるコロッケの製造販売を行う「三友商会」の事業を継承した。

   三友商会は1955年に創業以来、主に広島県産のジャガイモを使った昔ながらのコロッケを製造してきたが、経営者の高齢化で継続が困難な状況だった。同社のコロッケを子どもの頃から慣れ親しんできた山本社長は、「長年、福山で愛されてきた味を失うのは忍びない」と、事業継承を申し出た。ゆでたジャガイモを、時間をかけてゆっくりと冷まし、丸二日かけて製造するこだわりの製法を引き継ぎ、従業員も看板も守る形で継続するとしている。

   また、これまで卸売りのみだったが、グループ店舗での販売やショッピングアプリBASEの自社サイトでの販売、全国の地方新聞社が厳選する取り寄せサイト「47CLUB」(よんななくらぶ)でも取り扱うほか、工場直売店の設置も検討している。惣菜だけでなく冷凍での販売にも着手し、販路を広げたいとしている。

リニューアルしたロゴ

   同社は74年創業のうどん店「杵屋」の事業継承を2019年に行った実績があり、そのノウハウを活かし、今後も事業を拡大していく方針。両下肢に機能障害を持つ山本社長(46)は、就労支援事業者などと連携して障がい者雇用にも積極的に貢献していく考えで、「働く意志があっても、様々な理由から仕事に就けずにいる〝もったいない人材〟はたくさんいます。丁寧に関わることで、個々の能力を就労に活かせるよう支えていきたい」と話している。