藤井泰子さん
福山出身・伊在住の声楽家
3月に「モツレク」
東京・京都公演のソリストに
2015年02月01日号
20年の歴史がある福山シティオペラ(事務局=福山市大門町2-1-25【音楽寺・専光寺】内、電084・941・0642)の主宰者・藤井文子さん(ソプラノ)の長女でイタリア・ローマ在住の声楽家・藤井泰子さん(前同)=写真=は、3月に日本9都市で開かれる「東日本大震災復興支援チャリティーコンサート バチカンより日本へ 祈りのレクイエム日本公演2015 モーツアルト作曲 レクエム全曲」のうち9日〔月〕の東京(会場・Bunkamuraオーチャードホール)、11日〔水〕の京都(同・京都コンサートホール)2公演にソリストとして出演する。
演奏はイタリア三大オペラフェスティバル「ロッシーニ・オペラフェスティバル」(開催地・ペーザロ市)に専属しているロッシーニ歌劇場管弦楽団で、日本初来日。指揮者はダニエーレ・アジマン、ソリストは藤井さんのほか榛葉昌寛(テノール)、フランチェスコ・エッレーロ・ダルテーニャ(バス)、エウジェーニャ・ドゥンデコーヴァ(メゾ・ソプラノ)がステージに立つ。
「東日本大震災復興支援チャリティーコンサート」は3年前からバチカン四大聖堂の聖パオロ大聖堂で毎年開催。藤井さんはスタッフとして全面協力し、今回の日本公演でソリスト出演を要請された。
藤井さんは「震災後イタリアで無力さを感じながら始めたチャリティーコンサートでは予想を超える大勢のイタリア人らが毎回集まってくれました。肌で感じたその応援を、直接日本にお届けできるよう、心を込めて歌います」と決意を語った。
藤井さんは、福山英数学館高校から慶應義塾大学総合政策学部に進み、環境政策や国際戦略を専攻。卒業後、財団法人日本オペラ振興会オペラ歌手育成部に。修了後、藤原歌劇団に入団。その後、イタリア政府給費留学生として渡伊。サルッツォ・マグダオリヴェーロ・オペラ国際コンクールなどで優勝し注目を集め、イタリア各地の歌劇場で活躍している。
昨年はイタリア・アマルフィで国際的俳優ジャンカルロ・ジャンニーニと共演したほか、テレビでコンサートやドラマ、バラエティ番組にも出演し、「ナポリの声、セルジョ・ブルーニ賞」を受賞した。
また、東京では池田理代子演出の「椿姫」と「蝶々夫人」に主演し、話題になった。