備後福山ワイン振興協議会
福山をワインの街に
ワイン醸造の創業支援も
2018年05月20日号
福山市と福山大学、福山市農業協同組合といった産学官民で構成される任意団体「備後福山ワイン振興協議会(事務局=福山市西町2―10―1・福山商工会議所内、小川智弘会長=福山商工会議所専務理事、電084・921・2349)が発足した。広島県東部と岡山県西部の6市2町の備後圏域が「備後ワイン・リキュール特区」に認定されたことを受けた。任意団体ではさまざまなイベントを実施しワイン文化を盛り上げるほか、ワイン醸造業を支援するなどで地域活性化を図っていく。
福山商工会議所を主体に、福山産のバラを使った酵母開発の福山大学や福山市農業協同組合、福山小売酒販組合や〔一社〕日本バーテンダー協会の関係者ら17人が発起。「福山をワインの街に」をキャッチフレーズに「ワインフェスティバル」や「ワインアカデミー」などのイベント開催や、市民が出資しブドウ栽培からワイン醸造といった体験事業の「ワインオーナークラブ」も計画する。
備後ワイン・リキュール特区もあり、㈱福山健康舎(同市沖野上町、大田祐介社長)は「山野峡ワイン」を、JR福山駅前の商店街の“街中ワイナリー”「福山ワイン工房」の㈱アニブラン(同市霞町、古川和秋社長)はスパークリングワイン「ROSE」を商品化。
任意団体では構成メンバーに醸造家や酒小売業者があり、小規模ワイナリーの創業を支援。支援では福山大学の「ばら酵母」の利用を促すなどで独自性を創出する。
小川会長は「東広島市は日本酒で知名度があり、福山市もワインで打ち出したい。福山市内にはワイン愛好家も多く、ワインオーナークラブ事業も起爆剤となる」と話した。
また、福山市の花バラの酵母を使った赤ワイン「SANZONOAKA(さんぞうのあか)」が備後地区の酒販店で発売された。
世羅町のせらワイナリーが世羅町産のマスカットベリーAを材料に今年は昨年の約2倍の1300本を生産。価格は720ml入りで1728円。