北川鉄工所
長寿命のコンクリートプラント
甲山工場にモデルプラント建設

2018年06月01日号

溶融亜鉛メッキで高耐久性誇る

 ㈱北川鉄工所(府中市元町77-1、北川祐治社長、電0847・45・4560)内キタガワサンテックカンパニー(旧産機事業部、栗本和昌社長)はこのほど、耐久性に優れ、ニーズの多い中規模のコンクリートプラントCPR型を企画。ビル建設に使用されるクライミングクレーン(商品名「ビルマン」)シリーズを製造する甲山工場敷地内にモデルプラントを建設し=写真上、3月より本格的に売り出した。
 同プラントは、同社の強みである鋳造技術を活かした次世代ミキサ「Zcross=ジクロス」(2・3、1・7、1・3の3タイプ)=写真中=を中心部に据え、構造材やバケットなどには溶融亜鉛メッキを施している。これは従来の塗装処理よりも遙かに耐久性に優れ、プレキャスト方式で内製化率を高めて現場での工事の効率化や工期の短縮などを図り、また同メッキ技術でのリーディングカンパニーと言える㈱ガルバ興業西条工場(愛媛県西条市)の協力が得られたことで、イニシャルコストを抑えることができたという。
 ガルバ興業の大型メッキ槽の最大幅が2・1mということと、10tトレーラーに積載できる最大長さ内に収めることから、2・25×7・9m、高さ2mのコの字型の枠を現場で向かい合わせて結合させることで、1フロアを完成させる仕組みだ。従って高さは21・6m、縦横は7・9×4・5m。階段室を外側に設け、作業室もなるべく間柱を入れないような構造で作業しやすくしている。
 なお「ジクロス」は、高強度・高品質コンクリート向けに開発したオリジナル特許商品で、練り混ぜの障害となるシャフトを無くし、独自のデザインによる螺旋アームによって混練スピードと練り能力を向上させている。通常の約半分の速さである25秒で練り上げる事で110B/Hを実現。軸がないことからコンクリートの強化目的で鋼繊維やポリプロピレンなどを混入させても絡まることがなく、高強度で高品質な生コンの需要にも応じることができる。
 これらを統括管理する計量制御操作盤=写真下=も、見やすく扱いやすいタイプ「cps-Linx」を薦めている。23インチワイドモニターで、計量関係と輸送関係とを1画面で表示したり、各社で使用頻度の多い項目を優先的に並べる「お気に入りパネル」などのカスタマイズもしやすくできている。
 栗本社長の話「溶融メッキは550g/㎡という厚みで処理されているため、海沿いなどの塩害がひどいところでなければ50―100年の耐久性はあります。改装や改築費用などを見込んで計算すれば、弊社商品のコストパフォーマンスの優秀性をご理解いただけると確信します。このほどカスタマーサービス推進課(電0120・995・477)を立ち上げ、さまざまな困りごとへの対応もいたします」。