岡山城西手櫓
ビル撤去で出現

2015年02月01日号

okymjoygr0201 岡山中心市街地の城下交差点南に、岡山城西の丸の西手櫓が忽然と姿を現し、市民を驚かせている=写真。
 同櫓は江戸時代初期に建設され、池田光政以来藩主の隠居所として使われていた。昭和8年(1933年)には国宝に指定されている。城下筋に面して高層ビルが建てられていたためこれまで通行人の目に触れることがなかったが、昨年末にビルが取り壊され更地になったことで石垣と櫓が見通せるようになった。北隣には大正時代の建築様式を残す禁酒会館=写真左=が建っていて、電車通り沿いに突然異次元的な空間が出現している。
 ビル跡地の現在の所有者である不動産会社ではここを駐車場にする予定だが、あまりに異色の光景のため地元住民や一部市議会議員の間でも、市が購入して城下町岡山のシンボルとなるポケットパークを整備してはどうかという意見が広がっている。