食の駅
地域医療の場を提供
キッチンカーのイベントで

2022年09月01日号

祥和会との連携を強化

福山市今町の高架下商店街利用施設で開催する百歳体操

キッチンカー出店を通じ、福山市内のコミュニティー作りを目的とした〔一社〕食の駅(福山市霞町1―4―32、鈴木宏泰代表理事=㈱馬呆社長、電090・1353・9577)は、〔社福〕祥和会(同市多治米町6―14―26、大田泰正理事長)系列で地域健康啓発目的の任意団体「暮らしの保健室ふくまち」(同所、大田章子代表)との連携を強める考えだ。同市今町の「高架下商店街利用施設」で定期開催するキッチンカーのイベントに、看護師や保健師ら医療福祉関係者が対応する介護予防体操のカリキュラムを設けた。

暮らしの保健室ふくまちは、昨年10月のキッチンカー出店イベントから毎月、第1土曜日と第3水曜日に定期的に健康相談のブースを出展。イベントには地元の名店の味を求め、20―70歳代まで幅広く訪れることから、福山市地域包括支援センター三吉(同市西深津町6)と連携し、社会的に活動する医療人材・コミュニティナースらが来場者に医療機関の受診紹介、介護相談などの啓発活動を続けている。

7月からは介護予防のため、「百歳体操」と銘打ち、介護予防の体操を30分間実施し、近隣のシニア層が参加している。

食の駅としても福山市内の7飲食店が出店するイベントに社会性が生じ、地域コミュニティー作りをさらに推進させる。現在は福山市今町での開催だが、備後地区の福祉施設にもこのモデルを提案し、イベント出店を増やしていく。

コロナ禍は、第7波が襲来し、地場の飲食店は集客に苦しむ傾向にある中、今後は、イベント参加事業者を募り、業界を盛り上げる。イベントで酒類を提供することで、JR福山駅前の飲食店を周遊する客を増やすことも考える。また、同市今町の「高架下商店街利用施設」には学生の社会参加を促す目的で、〔学〕穴吹学園(香川県高松市)運営の穴吹ビジネス専門学校(福山市東町)デザイン科の学生グループが、福山城や福山市特産の琴などの絵画を描く計画だ。

鈴木代表理事

鈴木代表理事は「祥和会との連携でイベントの注目度も上がっており、さらに福山市を活性化する活動を推し進めたい」と、「暮らしの保健室ふくまち」スタッフで、〔社福〕祥和会運営の「地域密着型特別養護老人ホーム五本松の家」(同市多治米町)施設長の田原久美子さんは「医療や介護を身近に感じてもらうことで、病気や介護予防につなげたい、また早期の相談対応を行っていきたい」とそれぞれ話した。