ヒューマン・ヘルス
岡山県でモリンガの育成と加工
モリンガ塩を高校生と共同開発

2023年02月10日号

健康増進や社会問題解決に寄与

モリンガティー、バー、パウダー

「岡山県産瀬戸内モリンガ」を育成し、加工食品を製造販売するヒューマン・ヘルス㈱(岡山市北区津島中1―1―1岡山大インキュベータ215号、村木虎太郎社長、電080・3874・7180、https://lanature.online/company/)はこのほど、モリンガを使った新しい商品「モリンガ塩」を公立岡山南高校の生徒と共同開発し、売り出した。

モリンガはインド原産のワサビノキ科の植物で、ミラクルツリー(奇跡の木)とも呼ばれるほど食物繊維やマグネシウム、カリウム、ビタミン類、GABA、鉄分、カルシウムなど90種類以上の栄養素と46の抗酸化物質をバランス良く含んでおり、インドの伝統医学「アーユルヴェーダ」では300を超える薬効があるとされている。高校生との共同研究では、高校生側から身近に使えるものとのコラボが良いとの意見があり、調味料として手軽に使える「塩」を作った。

モリンガの木、葉

ヒューマンヘルスアカデミー研究所(同社の前身)が2017年12月から育成を試験的に開始し、21年12月に非営利団体モリンガ環境プロジェクトを設立。22年には瀬戸内市牛窓町の農場を中心に1?で1万6千本を収穫した。30年には瀬戸内沿岸に100万本の植樹を目指している。

商品はLANATURE(ラナチュレ)ブランドの、モリンガパウダー(100g入り、3千円、税込、以下同)、モリンガバー(3個入り280円~)、モリンガティー(2g×5パック入り、860円)などがあり、モリンガ塩は70g入り680円で販売する。パウダーは1日あたり2g程度の摂取を推奨。モリンガ塩の塩は瀬戸内産。

LANATUREのロゴマーク

同社は、一般の植物に比べて十数倍の二酸化炭素を吸収することや成長速度の速さ、乾燥した土地への強さから、SDGsに取り組む事業所や障がい福祉サービス事業所の就労施設、耕作放棄地などでの栽培を呼び掛けている。

村木社長(24)の話「ECサイトを通して販売していますが、全国から引き合いが増えております。今後事業を拡大し、環境保全や健康増進、雇用拡大や耕作放棄地の解消など、様々な社会問題を解決するきっかけになればと思います」。