趣味彩彩〔バイク・トライク〕
林道を走り、風を感じる開放感
仲間とツーリングやイベント参加
2025年07月01日号
バイクには様々な楽しみ方がある

オフロード車と落岩さん
なぜ「バイクに乗りたい!」と思ったのか。移動に便利そう、走ることが楽しそう、それとも、単純にカッコいいから。もちろん、どの理由も正解だし、バイクに感じる魅力は人それぞれなのである。バイクやトライクを趣味とする場合、様々な楽しみ方がある。林道を走り、風を感じて開放感を味わったり、観光地巡りを楽しんだり。仲間とのツーリングやイベントへの参加は、新たな出会いや交流の場となる。自分自身の足となるようにカスタマイズして、個性を表現するのも楽しい。長年バイクに乗っているお2人に聞いた。 (稲毛一郎)
高3の時モトクロッサーに
落岩国見さん(67)は、掛軸・和額・貸額・屏風・衝立などを主力とする、国内表装業界トップ企業「東洋額装㈱」(福山市加茂町八軒屋3、電084・972・5577)の専務取締役として、第一線で活躍している。
高校生の時、通学のためカブに乗ったのがバイクとの出会い。そして高3でヤマハの90㏄モトクロッサーを購入し、友人達と一緒にモトクロスに熱中する。何とバイク歴は52年に及ぶ。
20歳から26歳までカワサキZ2(750㏄)、同FX750、同GPZ750などの大型バイクを複数台乗り継ぐ、まさに「男カワサキ」を具現化したような青春時代を過ごしたのである。そして26歳で結婚。子どもが生まれ、思い切ってバイクを手放した。
子ども達にバイクの
楽しさ教える
子ども達が成長し、長男が小学校に入学したのを機に、友人の勧めもあり長男と次男に子ども向けのモトクロッサーを買い与える。自らもエンデューロマシンに乗って一緒に走ったりしたが、子ども達は見る見る頭角を現し父より上手くなる。ところが次男が中2のとき練習中に転倒して複雑骨折する。それを機に長男、次男ともバイクを降りた。
憧れのカワサキW1S購入

左:ZRX1100、右:W1S
カワサキW1S(650㏄)は、1968年に発売されたW1のスペシャルモデルで、68年から71年まで製造された。その重厚感あるスタイルと特徴ある排気音、レトロな雰囲気が、今でも多くのファンを魅了する。「高校時代に友人が乗っていて、その頃から欲しかったバイクです」と落岩さんは振り返る。
約55年前に製造されたW1Sの出物があり2014年に購入。レストアしているので外観はピカピカ、「80キロ以上スピードは出さない」「潮風にあてないため海は越えない」「高速道路は走らない」といったルールをつくり、大切に乗っている。
そして最近カワサキZRX1100を追加購入した。現在バイクはW1S、ZRX1100のほかスクーター、オフロード車など全部で6台所有している。
オフロード車で林道を走り、旧車の仲間とはW1S、ツーリングはZRX1100で走るなど、充実したバイク人生を送っている。
19歳からホンダ
CBR400RRに
山本光輝さん(51)は、倉庫業と自社製品を持っている会社の袋詰め、梱包、出荷、発送代行、製造作業などを請け負う㈱エクシードロジ(福山市大門町4─23─20、電084・983・3777)を経営している。
中学を卒業後、友人の父に勧められ高野山高校(和歌山県高野町高野山)に進学。寺に住みながら高校に通う「寺生」として3年間を過ごす。
卒業後福山に帰り、運送会社に就職。普通車と自動二輪車の免許を取得する。バイクのレーサーを志していたこともあり、19歳の時ホンダCBR400RR(400㏄)を購入する。
20歳の時、職場の同僚たちとツーリングクラブを結成。仲間と一緒にグリーンライン、鷲羽山、東城の峠を攻めたり、ツーリングしたりとバイクライフを楽しんだ。当時、スズキガンマ250、ホンダNSR250Rなど頻繁にバイクを乗り換え、2台持ちや3台持ちの時期もあったという。
25歳で結婚。子どもが生まれたのを機に、きっぱりバイクに乗るのをやめる。
もう一度バイクに
37歳の時に運送会社を退職して独立する。そして子どもが大学に入った時「もう一度バイクに乗りたい」という気持ちが湧き上がる。峠道が得意なモタード・ヤマハWR250Xを探し歩き、バイク販売店「モトボックスクラブ」(福山市明神町)で見つけ、早速購入。1年後にスズキビッグスクーター「スカイウエッブ」を購入、その後ホンダレブル250購入し3台所有していた。
カンナムスパイダー購入

カンナムスパイダーF3−Sと山本さん
大型車に乗りたい欲求が沸々と湧き上がる。しかし、大型車の免許を持っていない。そんな状況の時偶然見たYouTubeでリバーストライク「カンナムスパイダー」(3輪車)のことを知る。排気量は大型車並だが、3輪車なので普通免許で乗ることができる。
ユーチューバーが乗っていたカンナムスパイダーが京都のバイク店にあることを突き止め、乗りたい一心で京都まで出向いて「カンナムスパイダーF3−S(1330㏄)」を購入。
今では、大阪・京都・滋賀など関西圏の人が作ったカンナムスパイダーのツーリングチームに加入して、チーム主催のツーリングに月2回程度参加している。
朝4時30分に出発し、集合場所の「草津パーキング」に8時到着。仲間と共に東尋坊(福井県)、千里浜海岸(石川県)、白浜(和歌山県)などにツーリング。奥さん(知美さん)と夫婦で参加することもあるという。「カンナムスパイダーは車のように安定し、転倒の心配がほとんどありません。2輪車と比べると疲れの度合いが違う」と手放しで喜ぶ。