創業への悩み・疑問解決
尾道地域中小企業支援C
相談者が大幅に増加
2018年06月01日号
17年度は倍増の47件
尾道地域中小企業支援センター(尾道商工会議所内、電0848・22・2165)が2017年度に行った「創業支援」の実績を発表した。
尾道商工会議所(福井 弘会頭)は広島県(労働局)からの依頼で2001年に所内へ同センターを開設し、同局のイノベーション事業推進チームなどと力を合わせ、創業支援に関する取り組みを続けている。
県内にはほかに呉、東広島、三次、福山に同様の支援センターがあり、尾道では市内と三原、世羅を管轄地域としている。
管内における新規創業の希望者は増加傾向にあり、景気の好転を受け新たなビジネスにチャレンジしたいと考える人が増えているようだ。
17年度の創業支援件数は47件あり、前年度の25件から大幅に増えている。
同年度に支援した業種の内訳は飲食店が16件と最も多く、このうちカフェの開店についてが6件。そのほか食堂、レストラン、専門料理店、居酒屋等となっている。
次いで菓子、パン衣服などの小売関係が12件。学習塾、、音楽、料理教室等の教育関係が4件。農業、自動車整備、療術(整体・鍼灸)、社会福祉関係(障害者就労支援ほか)が各2件。宿泊(ゲストハウス)、建設、娯楽(遊覧船)がそれぞれ1件となっている。
また、性別では男性が27人(57%)女性が20人(43%)。年齢別は30代が19人(40%)と最も多く、次いで40代13人(28%)、20代8人(17%)、50代13人、60歳以上が1人となっている。
地域別では尾道・近隣市町在住者が30人(64)と過半を占める一方で、他県からのIターン者が14人と多いのが目立つ。日本遺産に認定されるなど尾道市の認知度が高まり「このまちで仕事を始めたい」と考える人が増えているようで、石川、兵庫など他県に加え海外(ベトナム)からの移住、創業希望者もあった。
そのほか市・県外に出ていた人が戻ってくるUターン者が3人だった。
同所では8月と12月に創業支援総合相談会を開催しており、次は8月24日〔金〕が予定されている。
毎回、新しく事業を始める人、開業して間もない人、第2創業や新規分野への進出を考えている人を対象に「ビジネスプランはあるが何から始めればよいのか分からない」「事業計画はどのように作成すればよいのか」「資金が足りないので有利な融資制度を知りたい」といった疑問、悩みについて相談に応じる。
相談員は尾道商工会議所、尾道市、日本政策金融公庫尾道支店、ひろしま産業振興機構、因島商工会議所、尾道しまなみ商工会、全国労働保険事務組合連合会広島支部など各機関の専門職員が努めている。
こうした相談者に対して、17年度中に「新創業有志制度」の取り次ぎ対象となったのが35件で金額は1億2050万円。そのほか新規創業者のうち補助金を利用したのはが5件で、内訳は尾道市創業支援補助金が2件(50万円)、新開築空き店舗活用補助金が3件(250万円)となっている。