シャンテ
社長 安達精治さん
3/21日、矢掛屋を開設
矢掛町を滞在型観光に
2015年02月01日号
倉敷の奥座敷として観光客誘致
温浴施設は一般客の利用可能
社長
あだちせいじ
安達 精治さん(61)
群馬や広島、島根県に宿泊施設などを運営する㈱シャンテ(安達精治社長)は3月21日〔土・祝〕、小田郡矢掛町の本陣通りに、宿泊施設「矢掛屋(やかげや)」(河口弘支配人)を開設する。施設は全15部屋のほか、和食店や温浴場も備え、従来、通過型だった矢掛町観光が滞在型に移行すると見られ、矢掛町では2015年を「観光元年」と位置付けている。シャンテは東京都に本社所在地を置き、全国20の宿泊施設の再生業を手掛けており、安達社長は「矢掛屋」の開設のため、昨年11月から住まいを矢掛町内に置くなど、新施設に本腰を入れている。安達社長に新施設の概要や展望などを聞いた。
―矢掛屋の概要を
「施設は岡山県小田郡矢掛町の活性化目的の第三セクター、㈱やかげ宿(小田郡矢掛町矢掛2645、山野通彦社長=矢掛町長、繁森良二専務、資本金1千万円、電0866・63・4446)が同町矢掛2626の旧竹内邸と旧赤澤、旧守屋邸(同3050)を改装し、弊社がテナントとして運営する。旧赤澤、旧守屋邸を本館として、和食店「花鳥風月」と、宿泊する6部屋を配置し、旧竹内邸は温泉別館とし、温浴場『矢掛湯の華温泉』と、宿泊部屋(9)を開設する。部屋の広さは17―50㎡で高級感が特長だ。パート、アルバイトスタッフや正社員は現地雇用を進め、25人体制で臨む。初年度の売上げ目標は7千万円規模だ」
―矢掛町を西日本屈指の観光地・倉敷市の奥座敷として位置付けております
「矢掛町は大阪から観光バスで出発すれば、丁度、昼時を迎える距離で、旅行会社も倉敷市の倉敷美観地区や井原市美星町との周遊型プランを提案する。矢掛屋では炭酸カルシウム温泉のほか、地産の食材を使った料理で疲れをいやせ、宿泊料も1泊2食で大人平日なら、5184円―8424円とリーズナブルで、関西エリアのほか、岡山県内、備後エリアの人にも小旅行として利用を促進したい」
―宴会場の予約を開始し、いよいよ2月からは宿泊の予約受付を開始します。今後の展望をお話し下さい。
「既に予約受付を開始した飲食事業では、矢掛町内では30人ほどの宴会が開催できる飲食店は少なく、順調な引き合いを見せている。宿泊に関しても価格帯が手頃で、団塊の世代に向け、プロモーションを進めたい。矢掛屋では温浴場が一般客でも利用できるなど、これが大きな呼び水となるだろう。弊社としても今月には運営法人、㈱矢掛屋を設立し、『賑わいのまち』創出のため、尽力したい。私自身も1千日ほど、矢掛町内に住み、運営を見守りたい。この施設で矢掛町の観光客を年間で、既存の5倍の50万人、ゆくゆくは100万人にしたい。矢掛町の本陣通り含め、備中地域の活性化が図れればと願っている」
▽㈱シャンテ=東京都世田谷区等々力1―33―11・102、電03・6432・2120
▽矢掛屋=小田郡矢掛町、電0866・82・0111
▽安達精治=1953年12月29日、島根県出身。慶応義塾大学商学部卒業。㈱シャンテ社長の傍ら、高崎商科大学の客員教授も務める。趣味はゴルフ。座右の銘は「常に相手の立場になって考える」。東京都在住。