森田酒造
広島国税局清酒鑑評会
燗酒部門で優等賞受賞
2025年02月01日号
「萬年雪 本醸造辛口酒 辛萬」

①
1909(明治42)年創業の森田酒造㈱(倉敷市本町8-8、森田昭一郎社長、電086・422・0252)醸造の「萬年雪 本醸造辛口酒 辛萬」=写真①=が、「令和6年度 広島国税局清酒鑑評会 燗酒(かんざけ)部門」で優等賞を受賞した。
辛萬は、岡山県産「あけぼの一等米」を使用。飲み口が爽やかで、切れ味が良いのが特徴だ。販売価格は500mlで1015円(税込み)。

②
また、新商品として純米吟醸「荒走り」(価格500ml 2404円)と同「激辛荒走り」(同2129円)を新発売し、これで定番の「純米未搾り原酒萬年雪」(同1908円)、本醸造同「荒走り」(同1741円)と合わせ、「萬年雪 荒走りの4兄弟=写真②=が誕生した」とアピールしている。
「フネ」 産業遺産学会から
20年「推薦産業遺産」に認定

③
同社は「森田流非効率的酒造り」「『美味しい・まずいは別』にした酒」「良質の原料と溢れんばかりの気合」をコンセプトに醸造を続け、それを象徴するのが大正初期から稼働している2台の「フネ」と呼ばれる圧搾(あっさく)機=写真③=だ。2020年5月に全国各地に残る産業遺産について研究・保存・活用を提言する学術組織「産業遺産学会」(東京)から「推薦産業遺産」に認定された。

④
圧搾機は間隔が約1150㎜ある2本の鉄製支柱(直径100㎜)と上部のシリンダー、酒の醪(もろみ)を入れた粕袋を収める細長い深めの木槽(長さ3653㎜、幅720㎜、深さ915㎜)や、醪を抑え付ける樫の厚板「オニブタ」などで構成されている。シリンダーを天井近くまで上昇させ、粕袋を積み重ねて圧搾=写真④。粕袋をフネに入れた重みで自然に搾り出される工程を荒走りと呼び、これから名付けた「荒走り」は、同社の限定商品の一つになっている。
各商品は、大正時代に建てられた倉庫を改装して営業している「おいしいものブティック 平翠軒」(電同427・1147)やネットで販売している。
なお、同社の純米酒「萬年雪」、同「荒走り」、純米吟醸「一滴」は、京風惣菜提供の「おばんざい木むら」(福山市三吉町南2―9―22、店主・木村廣子さん、電084・927・0808)でも味わえる。